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【外ゼミ】鳥辺山妙見堂

  • 執筆者の写真: takeilabotna2
    takeilabotna2
  • 2023年7月12日
  • 読了時間: 2分

更新日:9月17日


鳥辺山妙見堂(2023年7月12日撮影)
鳥辺山妙見堂(2023年7月12日撮影)

第5回外ゼミ 鳥辺山妙見堂(2023年7月12日)


第1回と同じく絵馬堂下での開催ですが、すこし建ち方が異なるようです。清水寺に通じる五条坂の裏道、大谷墓地が広がる丘の向かいにある鳥辺山妙見堂は正式名称を智積院といい、日蓮宗通妙寺の別所として置かれています。最大の特徴は急斜面にせり出した懸造である点です(わずか3例)。堂内からは市内の景色を一望できる隠れた展望スポットになっています。江戸時代からこの配置は変わっておらず、絵馬堂はよりよい場所を求めて自由に動き回ることがわかります。心地よい風の抜ける「もう1つの舞台」で、時間を忘れて議論を交わしました。




以下武井先生コメント


懸造りの魅力は大地から人の居場所を浮かせて、周辺の眺望を最大限に活かす展望台の性格をもっています。それが絵馬堂になっているのですが、一方向からのみのアプローチによって、開放感がありつつも、欄干で囲まれた落ち着いた半外部空間になっています。そして、ここで休憩してくださいと言わんばかりに、テーブルと椅子が用意されていました。絵馬堂の素晴らしさは、多様な活動を許容する懐の深さなのです。それは単にフレキシブルな建築ということではなく、建築の形式がその時代と敷地に呼応して活動行為を誘発することだと思います。




 
 
京都工芸繊維大学  工芸科学部  デザイン・建築学科 武井研究室
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