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実空間、情報空間、+u



京都工芸繊維大学 卒業制作
学内優秀賞
制作者:丸山翔悠
​用 途:集合住宅

実空間、情報空間、+u

我々が生きる現代は、ビルディングタイプに関係なくパブリックスペースの充実化を図り、そこでのコミュニティ形成を促す、まさに「コミュニティの時代」である。
一方、社会心理学ではコミュニティに属し過ぎるあまり、そこでの過度な同調意識が生まれ、結果的に個人の固有性が失われることが危惧されている。
ここに、コミュニティの時代において半強制的同調から離脱する生活像を提案する。

しかし、実空間に加わるように登場した情報空間は物理的境界を超え浸透するため個人の部屋であっても1人になり得ない。

ここで、世界の隅々まで把握できる現代を逆説的に捉え、誰もその存在/大きさを知らない場所があった時に現世のものではない場所(つまり、そこには自分1人しかいない)に出会ったような錯覚を起こすのではないだろうか。

この知られない場所を「u」とし、集合住宅の各個室に埋め込む。

この錯覚こそが同調意識からの臨時的離脱である。

京都工芸繊維大学  工芸科学部  デザイン・建築学科 武井研究室
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