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産学協同コンペ 岡崎神社

社を継ぐ織家

石本 莉菜
酒見 助
竹島 瑠唯
住宅_田中_メイン.jpg

神社の活動や機能のみを継承し、神社的性質を持つ西陣織工場を、新しい参拝の場、神社と建築の混成系として提案する。過去に勧業博覧会が行われ、現在も京都伝統産業ミュージアムが存在する岡崎には、京都の産業を発信するという地域性がある。そこで京都の伝統産業に目を向けると代表的な工芸品である西陣織では過去最低の売上額、また後継者不足が問題となっており、地域・世界に向けた新たな発信の拠点が必要だ。

現代において神社は、神へ願い、感謝を伝えるなどの行為を通じて自己と向き合う場となっている。淡々と動く膨大な機械、それらが並ぶ大空間、人の為でないスケールの空間が続く工場建築には、自己と向き合うことを誘発する性質があると考えた。他にも、工程を追いながら西陣織の完成へと向かう高揚感が、参道から神域へと向かう高揚感と重なる。また再び地域に根差すことを目指し、まちに開く西陣織工場が、まちのオープンスペースとして地域に開かれた神社境内の機能と重なる。
神社の形態はなくなり、神社の活動・機能のみが残り、神社的性質を内包した工場が、新たな神社として機能するのではないか。

京都工芸繊維大学  工芸科学部  デザイン・建築学科 武井研究室
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